注目の成分
DHA、EPA、レチノール、ビタミンE
アンコウ(鮟鱇)に期待される効能
ガン予防、貧血予防、老化予防
美味しい時期は10月~3月です。
キモに栄養素が豊富なアンコウ
アンコウ料理は体を温め、栄養をつける冬の活力源として役立っています。
DHAの効果
肝に多く含まれる脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)には、ガン、脳卒中、心筋梗塞、アレルギー疾患の予防に効果があると考えられています。
動物実験では、DHAには大腸ガン、乳ガン、子宮頸ガンを抑制する効果があることが確認されています。
EPAの効果
EPA(エイコサペンタエン酸)もDHAと同じような働きをすることで知られています。
EPAには血液中の脂質の濃度を下げて血液を流れやすくしたり、脳を活性化させたりします。動脈硬化を抑制するので、免疫力を高め、ガン予防にも期待されています。
DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸の一種は体内でつくることができないので、魚の脂肪分から摂取するのが効率的です。
レチノール(ビタミンA)の効果
レチノールは、皮膚や粘膜を丈夫にし、眼精疲労を緩和して、免疫力の向上や抗ガン効果に期待できます。
ビタミンDの効果
ビタミンDはカルシウムの骨への沈着をサポートする作用があり、じょうぶな骨や歯をつくります。
ビタミンDは皮膚にあるコレステロールの一種が紫外線に当たることで合成されますが、日中ほとんど外出しない人などは食品からしっかり摂取する必要があります。
ビタミンEの効果
ビタミンEには、活性酸素を消去する抗酸化作用があり、末梢血管を拡張させて血行をよくする作用もあります。
ビタミンA、ビタミンC、カロテン類などの抗酸化成分とともに摂取すると、抗酸化作用がより強固になります。
アンコウ科 アンコウの栄養成分
可食部100gあたり 日本食品標準成分表2015年版(七訂)参照
アンコウ 生 | アンコウ きも 生 | |
食物繊維 | 0 | 0 |
カリウム | 210mg | 220mg |
カルシウム | 8mg | 6mg |
βカロテン | 0 | 0 |
レチノール | 13μg | 8300μg |
ビタミンD | 1.0μg | 110.0μg |
ビタミンE | 0.7mg | 13.9mg |
ビタミンK | 0 | 0 |
ビタミンB2 | 0.16mg | 0.35mg |
ビタミンB12 | 1.2μg | 39.1μg |
ビタミンC | 1mg | 1mg |
DHA | 23mg | 3600mg |
EPA(IPA) | 6mg | 2300mg |
単位:μg(マイクログラム)とは、
1g=1000mg=1000000μg
1μg=0.001mgになります。
日本人の1日に必要な食事での摂取基準量(2015年版)
30歳~49歳 男性 | 30歳~49歳 女性 | |||
推奨量 | 耐用上限量 | 推奨量 | 耐用上限量 | |
食物繊維 | 20g以上 | – | 18g以上 | – |
カリウム | 3000mg以上 | – | 2600mg以上 | – |
カルシウム | 650mg | 2500mg | 650mg | 2500mg |
ビタミンA | 900μg | 2700μg | 700μg | 2700μg |
ビタミンD | 5.5μg | 100μg | 5.5μg | 100μg |
ビタミンE | 6.5mg | 900mg | 6.0mg | 900mg |
ビタミンK | 150μg | – | 150μg | – |
ビタミンB2 | 1.6mg | – | 1.2mg | – |
ビタミンB12 | 2.4μg | – | 2.4μg | – |
ビタミンC | 100mg | – | 100mg | – |
ビタミンAはβカロテン+αカロテン+レチノールの総量になります。耐用上限量は野菜などの食材で摂取する場合は問題ないですが、サプリメントなどで摂取した場合に悪影響が発生する可能性のある数値になります。
DHA・EPAの理想的な摂取量は、1日1g(1000mg)以上摂取することが望ましいとされます。
冬を代表する味覚の1つ
「西のフグ、東のアンコウ」と言われるほどの旨さで関東を代表する味覚の1つです。
調理する時は、肝、皮、卵巣、身肉、尾ヒレ、エラ、胃の7つの部分に切り売りされます。
旬の良質な肝は極上の味わいで、フォアグラより上と評する人もいるほどです。
オスは小さく、メスは1.5m前後と巨大で美味しく、春に産卵すると味が極端に落ちるといわれています。
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