標準和名
キチジ(喜知次、吉次、黄血魚)
別名
キンキ、キンキン、メンメ、アカジ
注目の成分
DPA、EPA、ビタミンD
キチジ(キンキ)に期待できる効能
ガン予防、動脈硬化予防、骨や歯の成長促進
DPA・EPAの含有量が豊富なキチジ
標準和名の「キチジ」は宮城県での呼び名で、流通上や料理店などではほとんど使われることがなく、関東などでよばれている「キンキ」で呼ばれる事が多い魚になります。
魚特有の成分のDPA・EPA
やわらかな白い身は脂肪が多くDHAやEPAが豊富に含まれており、悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化の予防に役立ちます。
魚などに含まれる優れた脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)には、ガン、脳卒中、心筋梗塞、アレルギー疾患の予防に効果があると考えられています。
EPA(エイコサペンタエン酸)には血液中の脂質の濃度を下げて血液を流れやすくしたり、脳を活性化に役立ち、悪玉コレステロールを減らし動脈硬化の予防や免疫力を高め、ガン予防にも期待されています。
DPA・EPAについての備考
EPAやDHAは、魚を焼く、煮る場合は約2割減少し、揚げた場合だと6~7割減と、調理によっていちじるしく損なわれるので、魚は刺身などの生で食べるのがお勧めです。
DHAやEPAは酸化しやすく、酸化するほど栄養効果が減りますので、新鮮なうちに食べることが大切です。
キチジに含まれるビタミンD
豊富に含まれているビタミンDにはカルシウムの骨への沈着をサポートする作用があり、じょうぶな骨や歯をつくる事に役立ちます。
ビタミンDは皮膚にあるコレステロールの一種が紫外線に当たることで合成されますが、日中ほとんど外出しない人などは食品からしっかり摂取する必要があります。
キチジの栄養成分
可食部100gあたり 日本食品標準成分表2015年版(七訂)参照
キチジ(生) | 男性 30歳~49歳 | 女性 30歳~49歳 | |
1日摂取推奨量 | 1日摂取推奨量 | ||
食物繊維 | 0 | 20g以上 | 18g以上 |
カリウム | 250mg | 3000mg以上 | 2600mg以上 |
カルシウム | 32mg | 650mg | 650mg |
ビタミンA | 65μg | 900μg | 700μg |
ビタミンD | 4.0μg | 5.5μg | 5.5μg |
ビタミンE | 2.4mg | 6.5mg | 6.0mg |
ビタミンK | 0 | 150μg | 150μg |
ビタミンB2 | 0.07mg | 1.6mg | 1.2mg |
ビタミンB12 | 1.0μg | 2.4μg | 2.4μg |
ビタミンC | 2mg | 100mg | 100mg |
DHA | 1500mg | 1000mg以上 | 1000mg以上 |
EPA(IPA) | 1500mg |
単位:μg(マイクログラム)とは、
1g=1000mg=1000000μg
1μg=0.001mgになります。
キチジの歴史
大正時代の底曳き網漁で獲れたほとんどが肥料となっているほど値段の安い魚でした。
脂がのり、見た目にも赤くて美しく華やかなため、マスコミなどで取り上げられる事が多く、1970年頃から値上がりして、今では最上級の高級魚となっています。
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