注目の成分
ベタイン、アスタキサンチン、タウリン、タンパク質
エビに期待される効能
大腸ガン予防、骨粗しょう症予防、コレステロール低下、糖尿病予防、疲労回復
エビの優れた抗酸化作用
エビに含まれているうま味成分のベタインには、体に悪影響のホモステインを体に良い影響を与えるメチオニンに変換する働きがあります。
メチオニンは主に肝臓で働くアミノ酸で、有害物質を無毒化し老廃物を排泄したり、コレステロールや中性脂肪を分解するほか、体内を活性酸素の害から守るセレンやセレニウムなどの抗酸化成分を全身に運搬する作用があります。
赤い色素のアスタキサンチンには強い抗酸化作用があり、βカロテンの何倍もの効果があり、動物実験では、膀胱ガン、大腸ガン、舌ガンなどを抑えることが明らかにされています。
捨てる所がない機能食品のエビ
エビに豊富に含まれているタウリンには、体力増強や血中脂肪のバランスを改善し肝機能を高め、血圧を下げる他にコレステロールの低下に期待できます。
非常に抗酸化作用の強いビタミンEには、老化の要因となる細胞膜の酸化を防いでくれたり、動脈硬化の予防に役立ちます。
頭や胸の後ろにある精巣を食べると強力な強精効果があり、毛髪の成長も促進すると言われています。
腎の働きを高めて体力や気力を補う作用があるので、足腰の冷えの改善や疲労回復、血行不良の緩和に効果的です。
エビの栄養成分
可食部100gあたり 日本食品標準成分表2015年版(七訂)参照
いせえび 生 | くるまえび 生 | ブラックタイガー 生 | |
食物繊維 | 0 | 0 | 0 |
カリウム | 400mg | 430mg | 230mg |
カルシウム | 37mg | 41mg | 67mg |
βカロテン | 0 | 49μg | 0 |
レチノール | 0 | 4μg | 1μg |
ビタミンD | 0 | 0 | 0 |
ビタミンE | 3.8mg | 1.6mg | 1.5mg |
ビタミンK | 0 | 0 | 0 |
ビタミンB2 | 0.03mg | 0.06mg | 0.03mg |
ビタミンB12 | 0.3μg | 1.9μg | 0.9μg |
ビタミンC | 1mg | Tr | Tr |
DHA | 17mg | 44mg | 21mg |
EPA(IPA) | 27mg | 35mg | 17mg |
単位:μg(マイクログラム)とは、
1g=1000mg=1000000μg
1μg=0.001mgになります。
Tr:含まれている量が最小記載量に達していない事を示します。
日本人の1日に必要な食事での摂取基準量(2015年版)
30歳~49歳 男性 | 30歳~49歳 女性 | |||
推奨量 | 耐用上限量 | 推奨量 | 耐用上限量 | |
食物繊維 | 20g以上 | – | 18g以上 | – |
カリウム | 3000mg以上 | – | 2600mg以上 | – |
カルシウム | 650mg | 2500mg | 650mg | 2500mg |
ビタミンA | 900μg | 2700μg | 700μg | 2700μg |
ビタミンD | 5.5μg | 100μg | 5.5μg | 100μg |
ビタミンE | 6.5mg | 900mg | 6.0mg | 900mg |
ビタミンK | 150μg | – | 150μg | – |
ビタミンB2 | 1.6mg | – | 1.2mg | – |
ビタミンB12 | 2.4μg | – | 2.4μg | – |
ビタミンC | 100mg | – | 100mg | – |
ビタミンAはβカロテン+αカロテン+レチノールの総量になります。耐用上限量は野菜などの食材で摂取する場合は問題ないですが、サプリメントなどで摂取した場合に悪影響が発生する可能性のある数値になります。
DHA・EPAの理想的な摂取量は、1日1g(1000mg)以上摂取することが望ましいとされます。
食べ合わせによる相乗効果
エビ+トマト:肝機能強化、動脈硬化予防
エビ+豆腐:動脈硬化予防
エビ+白菜:免疫力増強
エビの殻の民間療法
エビの殻には動物性の食物繊維が多く含まれており、古くから「エビは尾まで食べれば病気にならない」と不老長寿の食材として考えられてきました。
調理のコツ
殻ごと食べられるサクラエビは炒め物などにふりかければ手軽なカルシウム補強になります。
アマエビは身を食べた後に残った頭部や殻を油で炒ってミキサーかけ、胡麻や青のりを混ぜるとふりかけになります。
エビの殻には抗酸化力の高いアスタキサンチンや肝機能を高めるタウリンやイライラを解消するカルシウムが豊富に含まれているので、酒を加えた水でダシをとり、料理に活用できます。
コメント