玄米ご飯について健康に害を及ぼすおそれがあるという事がネットで見かけます。
●炊飯時に発ガン性のあるアクリルアミドが発生するのではないか?
●酵素抑制物質のアブシジン酸(ABA)を含んでいるので体内の酵素を奪ってしまう?
●フィチン酸の効力が強すぎて、体内のミネラル分まで排出してしまう?
残留農薬について
まず第一に玄米を選ぶ時には、農薬をあまり使用していない製品を選ぶ必要があります。
精白米はぬかの部分も取り除くので問題ないのですが、玄米はぬかの部分が残っているので、残留農薬が同時に残っている状態になります。
アクリルアミドについて
玄米ごはんは圧力鍋など高温の120℃以上で炊く場合に、発ガン性物質のアクリルアミドが発生する事で問題になっていたようです。
アクリルアミドは、食品などの原材料に含まれている特定のアミノ酸と糖類が、揚げる・焼く・あぶるなどの120℃以上の高温で加熱することで化学反応を起こし発生します。
水分含有量の少ない場合には、特にアクリルアミドができやすくなるとされています。
最近では120℃以下でお米を炊く炊飯器もあり、玄米を炊飯するモードがあるものもあるようです。
数種類の炊飯器の調査ですが、その結果、炊飯時でのアクリルアミドの発生量は少量だという事がわかっています。
食品 | mg/kg |
玄米 炊飯 | 0.0002 |
発芽玄米 炊飯 | 0.00017 |
精白米 炊飯 | 0.00014 |
フライドポテト | 0.27 |
ポテトスナック | 0.57 |
ビスケット類 | 0.17 |
農林水産省が実施した調査結果
ポテトチップスなどで有害な成分として有名になったアクリルアミドですが、お米を炊飯した時に発生する量はわずかです。
海外の人と比べると1日の摂取量が少ない事や、人に対して「おそらく発ガン性がある物質」であると考えられている為、日本では食品に含まれるアクリルアミド量について、食品衛生法等に基づく基準値等は設けられていないようです。
アブシジン酸について
玄米などの植物の種は発芽にふさわしい時期にくるまで芽をだしません。
芽をだす酵素の作用を抑える酵素抑制物質のアブシジン酸(ABA)を持っているからです。この酵素抑制物質が成長促進を阻害するため、体に悪いといわれているようです。
アブシジン酸は玄米を水に12~24時間浸しておくと水中に消えてなくなるといわれています。
又、玄米に水分が加わり適温になるとアブシジン酸が眠りからさめてその役割を終えて消えるという説もあり、炊飯等の場合は水分を加えて加熱するのでアブシジン酸の作用は消失するともいわれています。
フィチン酸について
玄米に含まれるフィチン酸は、摂取すると体内のミネラルがフィチンと結びつき一緒に排出するのでミネラル不足になるとの仮説が広まっているようです。
厚労省の動物実験では、米ぬかから摂取したフィチン酸・ペプチドを毎日1000mg、90日間投与しましたが、体調や体重の変化はなかったようなので、安全性には問題がないといわれています。
炊飯器で玄米を炊いてみました
玄米について色々とかかれていましたが安全そうなので、取り合えず玄米を炊飯器で炊いて食べてみる事にしました。
我が家の炊飯器は5年程前に購入したものですが、玄米が炊けるようになっています。
象印製品で、玄米活性というスイッチがあり、40℃で2時間ほど温めて玄米を活性化させてから炊飯することで、ギャバの量を倍増すると書かれていました。
玄米を水でとぐ時に気が付いた事があります。水が白く濁ったりせず透明のままなので、玄米をあらって汚れを取っている感覚があまり感じられません。
しかし、ごみや農薬の除去のために念入りにあらっておきました。
水に浸けて寝かす必要はないのでしょうか?初めての試みなので、玄米活性モードを選んでタイマーで6時間後に炊きあがるようにセットしました。
出来上がって、食べた感想は、白米に比べると粘り気が少なく多少堅めで芯がある所が多少ある程度です。
玄米が炊ける炊飯器なので、釜に水のラインがあります。その為、水の量の調整は便利ですね。
白米に慣れているので、やはりそのまま飲み込む事が多く、よく噛んで食べるという習慣には時間がかかりそうです。
米粒がパラパラして堅めなので、タマネギ、ピーマン、ニンニク、ベーコンでチャーハンにもしてみました。
玄米とチャーハンの相性はバツグンなようです。
ピーマンやタマネギなどの歯ごたえのある食材を混ぜれば、必然的によく噛んで食べるようになるので一石二鳥のようです。
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