カブに含まれる注目の成分
グルコシノレート、カリウム、ビタミンC
期待される作用
胃もたれ解消、消化促進、便秘解消、
葉に豊富な栄養素が含まれているカブ
カブに含まれるカリウムには体内のミネラルバランスが一定になるよう働く事で発ガンの抑制や高血圧予防に期待できます。
アブラナ科の野菜に共通する辛み成分のグルコシノレートには、肝臓の解毒機能を助ける作用があり、動物実験では、ガンの発症を抑制する事が証明されています。
カブの葉の部分には、皮膚や粘膜の成分となるコラーゲンの合成を促し、免疫力を高めてくれて、解毒作用もあるビタミンCが豊富に含まれています。
体には活性酸素の害を抑える機能が備わっていますが、ストレスなどの要因で体内で発生する活性酸素の量が多くなったり、加齢により害を抑える機能が衰えたりする事で、ガン化や老化の要因になると考えられています。
ビタミンCには強い抗酸化作用があり、活性酸素を無毒化してくれるのでガン予防に役立ちます。
胃もたれ解消や胸やけ予防に役立つカブ
カブの大部分は水分ですが、ビタミンCやカリウムが比較的多く含まれ、消化酵素のジアスターゼが含まれているので健胃効果が期待できます。
胸や腹部が冷えることから起こる痛みを、気を巡らせて緩和する働きがあり消化不良や便秘改善に役立ちます。
頭に昇った気を降ろす作用もあり、高血圧やのぼせ、イライラ、頭痛などの改善にも期待できます。
食物繊維には、便秘を改善してコレステロールや血糖値を抑える効果に役立ちます。
アブラナ科アブラナ属 カブの栄養成分
可食部100gあたり 日本食品標準成分表2015年版(七訂)参照
カブ 葉 生 | カブ 根 生 | 1日の食事で必要な推奨量 | ||
男性30~49歳 | 女性30~49歳 | |||
食物繊維 | 2.9g | 1.5g | 20g以上 | 18g以上 |
カリウム | 330mg | 280mg | 3000mg以上 | 2600mg以上 |
カルシウム | 250mg | 24mg | 650mg | 650mg |
βカロテン | 2800μg | 0 | 900μg | 700μg |
レチノール | 230μg | 0 | ||
ビタミンD | 0 | 0 | 5.5μg | 5.5μg |
ビタミンE | 3.1mg | 0 | 6.5mg | 6.0mg |
ビタミンK | 340μg | 0 | 150μg | 150μg |
ビタミンB2 | 0.16mg | 0.03mg | 1.6mg | 1.2mg |
ビタミンB12 | 0 | 0 | 2.4μg | 2.4μg |
葉酸 | 110μg | 48μg | 240μg | 240μg |
ビタミンC | 82mg | 19mg | 100mg | 100mg |
単位:μg(マイクログラム)とは、
1g=1000mg=1000000μg
1μg=0.001mgになります。
カブの原種には、アフガニスタンにあったアジア系と、地中海沿岸に自生していたヨーロッパ系の二種類があります。
古くからヨーロッパでは飼料とされてきたため、野菜として普及したのは16世紀頃と言われています。
購入時の選別方法
実が割れているものは、生長途中に水分が不足した為に皮が固くなり裂けてしまったので、みずみずしさが足りず果肉が粗い状態になっています。
実がふっくらとしていて、きめ細かいものを選びましょう。
保存方法
購入後は葉をつけたままにすると葉から水分が蒸発してしまうので、買ってきたらすぐに葉と実の部分を分けます。
葉は湿らせた新聞紙に包み、根はポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
食べ合わせによる相乗効果
カブ+油揚げ:便秘解消
カブ+スモークサーモン:食欲増進
料理前の下ごしらえで硝酸塩の除去
カブは硝酸塩がやや多めの可能性がある野菜になります。
化学肥料の使い過ぎや、大気中の窒素酸化物の増加などが原因で、高濃度の硝酸塩を含んだ野菜が多くなっており、硝酸塩は体内に入って発ガン性物質に変化する可能性があります。
実は流水で30秒ほどこすり洗いのあと、皮をむくことで不安物質を取り除く事ができます。
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