注目の成分
アルギニン酸、グルタミン酸、タンパク質
鮑(アワビ)に期待される効能
強壮・強精効果、骨粗鬆症予防、貧血予防、乳汁分泌促進、肺結核改善
美味しい時期は8月~10月です。
胃腸での消化も容易な「貝の王様」のアワビ
アワビには肝機能の働きを助けるタウリンや、細胞を活性化させるミネラルが豊富に含まれています。
タンパク質やグルタミン酸、ロイシン、アルギニン酸などのアミノ酸が豊富に含まれており、独特のうま味となっています。
グルタミン酸には、脳や神経の働きを助け疲労回復効果もあります。ロイシンには肝臓の機能を高めたり、筋肉の強化に役立ちます。
血を補って肝の働きを緩和して、眼精疲労や充血、ストレス、不眠の改善に期待でき、体の熱を冷まして水分代謝を促し、ほてりやむくみの緩和、月経不順にも効果的です。
硬いわりには胃腸での消化は容易で、強壮・強精効果があり、殻には眼病によいとされています。
昔から、産後、お七夜までにアワビを食べると乳の出がよくなると言われ、肺結核にも効果的との事で重宝されました。
ミミガイ科 アワビの栄養成分
可食部100gあたり 日本食品標準成分表2015年版(七訂)参照
鮑 生 | 鮑 干し | 鮑 塩辛 | 鮑 水煮缶詰 | |
食物繊維 | 0 | 0 | 0 | 0 |
カリウム | 200mg | 490mg | 180mg | 130mg |
カルシウム | 20mg | 39mg | 55mg | 20mg |
βカロテン | 17μg | 47μg | 700μg | Tr |
レチノール | 1μg | 4μg | 58μg | Tr |
ビタミンD | 0 | 0 | 0 | 0 |
ビタミンE | 0.5mg | 1.2mg | 2.5mg | 1.5mg |
ビタミンK | 23μg | 3μg | 92μg | 0 |
ビタミンB2 | 0.09mg | 0.11mg | 0.70mg | 0.04mg |
ビタミンC | 1mg | Tr | 0 | 0 |
DHA | Tr | 1mg | 5mg | 4mg |
EPA(IPA) | 9mg | 51mg | 170mg | 18mg |
単位:μg(マイクログラム)とは、
1g=1000mg=1000000μg
1μg=0.001mgになります。
Tr:含まれている量が最小記載量に達していない事を示します。
日本人の1日に必要な食事での摂取基準量(2015年版)
30歳~49歳 男性 | 30歳~49歳 女性 | |||
推奨量 | 耐用上限量 | 推奨量 | 耐用上限量 | |
食物繊維 | 20g以上 | – | 18g以上 | – |
カリウム | 3000mg以上 | – | 2600mg以上 | – |
カルシウム | 650mg | 2500mg | 650mg | 2500mg |
ビタミンA | 900μg | 2700μg | 700μg | 2700μg |
ビタミンD | 5.5μg | 100μg | 5.5μg | 100μg |
ビタミンE | 6.5mg | 900mg | 6.0mg | 900mg |
ビタミンK | 150μg | – | 150μg | – |
ビタミンB2 | 1.6mg | – | 1.2mg | – |
ビタミンC | 100mg | – | 100mg | – |
ビタミンAはβカロテン+αカロテン+レチノールの総量になります。耐用上限量は野菜などの食材で摂取する場合は問題ないですが、サプリメントなどで摂取した場合に悪影響が発生する可能性のある数値になります。
DHA・EPAの理想的な摂取量は、1日1g以上摂取することが望ましいとされます。
食べ合わせによる相乗効果
アワビ+ワカメ:ほてり、むくみ解消
生ではコリコリした歯ごたえですが、加熱するとやわらかくなります。
アワビの種類
日本で食べられるのは、クロアワビ、エゾアワビ、メガイアワビ、マダカアワビの4種類です。
生で食べて最も美味しいのは、クロアワビですが、獲れなくなりエゾアワビが各地で養殖されるようになりました。
マダカアワビは1kgを超える巨大な貝で、蒸し煮にするととても美味しいのですが、これもいまや幻の貝となりつつあります。
アワビは巻き貝の仲間で古くから祝儀物として使われており、薄くのばして干物にしたものが、熨斗(のし)の始まりです。
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