ミカンに期待される作用
疲労回復、免疫力向上、風邪予防、食欲不振解消
注目の成分
βカロテン、カリウム、ビタミンC
ミカンのβクリプトキサンチンにガン抑制効果
ミカンのオレンジ色の色素成分はカロテノイドの一種のβクリプトキサンチンになります。
βクリプトキサンチンには、高い発ガン抑制効果がある事が動物実験等で確認されており、皮膚ガン・大腸ガン・肺ガンの予防効果がある事が研究で明らかになっています。
細胞がガンに変化するのをどの程度抑えられるか調査した結果、βクリプトキサンチンはβカロテンの約5倍の効果があった事が分かっています。
βクリプトキサンチンは熱に強いのでジャムや缶詰からでも摂取でき、非常に吸収されやすいので、ミカンを1日に1~2個食べただけで血液中の濃度は十分高くなります。
冬の時期にたくさんミカンを摂取するとβクリプトキサンチンが皮膚に蓄積されて、夏場でも血中濃度を高く保つ事ができるということも判明しています。
風邪予防や肌荒れ解消に役立つミカン
ミカンに含まれているビタミンA・ビタミンE・ビタミンCの効果で、血管の老化や出血を予防する作用があり、風邪の予防にも期待できます。
疲労回復や免疫力を向上する働きがあり、クエン酸や芳香性精油が胃液の分泌を促し、食欲増進剤の役割に役立ちます。
皮の内側の白い部分や袋・筋に含まれるビタミンPには、毛細血管を強くして動脈硬化の予防に期待されます。
便秘の解消やコレステロール値を下げるのに効果のあるペクチンは果肉の袋に多く含まれているのです。
ミカンの袋や白い筋にはヘスペリジンという毛細血管を強くする成分も含まれています。
ミカン科ミカン属 ミカンの栄養成分
温州ミカン:可食部100gあたり 日本食品標準成分表2015年版(七訂)参照
温州ミカン 生 | 温州ミカン 缶詰 | 1日の食事で必要な推奨量 | ||
男性30~49歳 | 女性30~49歳 | |||
食物繊維 | 1.0g | 0.5g | 20g以上 | 18g以上 |
カリウム | 150mg | 75mg | 3000mg以上 | 2600mg以上 |
カルシウム | 21mg | 8mg | 650mg | 650mg |
βカロテン | 1000μg | 410μg | 900μg | 700μg |
レチノール | 84μg | 34μg | ||
ビタミンD | 0 | 0 | 5.5μg | 5.5μg |
ビタミンE | 0.4mg | 0.5mg | 6.5mg | 6.0mg |
ビタミンK | 0 | 0 | 150μg | 150μg |
ビタミンB2 | 0.03mg | 0.02mg | 1.6mg | 1.2mg |
ビタミンB12 | 0 | 0 | 2.4μg | 2.4μg |
葉酸 | 22μg | 12μg | 240μg | 240μg |
ビタミンC | 32mg | 15mg | 100mg | 100mg |
単位:μg(マイクログラム)とは、
1g=1000mg=1000000μg
1μg=0.001mgになります。
カンキツ属のなかでも皮が柔らかく簡単にむけるものを総称してミカンといわれています。
保存方法
冷暗所で保存します。
実と実が重ならないようにするのがベストです。
食べ合わせによる相乗効果
ミカン+ニンジン:ガン予防
ミカン+大根:お腹の張り改善
ミカン+ゼラチン:美肌効果
ミカンの表皮の不純物除去方法
ミカンは比較的農薬を使用されている割合が多い果物になります。
添加物を含むワットスで、見た目をきれいにしたり、日持ちをよくしたりしている場合があります。
このワックスを落とすには、焼酎などのアルコールを含ませた脱脂綿やテッシュペーパーで表面を拭く事で、ワックスがアルコールに溶けて拭き取れるほか、ダイオキシンも除去できます。
すっぱいミカンを甘くする3種類の方法
方法その①:食べる前にもむ事により、すっぱさのもとであるクエン酸を分解させることにより、クエン酸が減少するので甘くなります。又、放っておいてもミカンが呼吸する際に酸が消費されて甘みが感じやすくなります。
方法その②:40℃前後のお湯に10分ほどひたす事で甘くなります。
方法その③:皮に切れ目を入れて、電子レンジで30秒加熱して冷ます事で甘くなります。
薄皮をきれいにむく方法
料理に使用する場合に、きれいに薄皮をむきたいときには熱湯に3分ほどひたしてすぐに冷水にとるときれいに皮がむけます。
注意事項
ミカンの甘みが体をほてらせてしまうので、血圧の高い人は食べ過ぎに注意が必要です。
コメント