すっぱい成分に優れた薬効パワーのある梅干し

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梅(梅干し)に期待される効能

胃ガン抑制、白血病抑制、疲労回復、消化促進

注目の成分

クエン酸、カリウム、リンゴ酸、ベンズアルデヒド

旬は6月になります。

梅特有の酸味のクエン酸で胃ガン抑制

梅に含まれるクエン酸には強力な殺菌作用があり、普通はアルカリ性に保たれている胃の中を一時的に酸性にすることで、ピロリ菌を攻撃して胃ガンの抑制に期待できます。

カリウムは体内の余分なナトリウムの排出を促し、ミネラルバランスを正常にしてがん化の予防や改善に役立ち、血圧を安定させ高血圧予防対策に有効です。

 

胃腸病全般に有効な梅干しの効果

梅の主成分のクエン酸などを含む有機酸が疲労物質である乳酸を代謝分解し、筋肉内にたまるのを防いでくれるので、疲労回復に期待ができます。

有機酸は、だ液の分泌を促し、発熱、発汗などによるのどの渇きや多汗症の改善に役立ち、そのだ液に含まれるパロチンというホルモンは老化防止に効果があるといわれています。

クエン酸には、キレート作用とよばれるカルシウムやマグネシウムなどの吸収を助ける働きがあり、炭水化物の代謝アップを促します。

消化吸収を促進して水分代謝を正常化して食欲を高めるので夏バテ解消に期待でき、整腸作用もあるので下痢の時にも役立ちます。

その他にも、肩こりや首のこりなどの筋肉や神経の疲労回復、食欲増進、利尿効果、殺菌・防臭作用にも期待できます。

 

バラ科サクラ属 梅の栄養成分

可食部100gあたり 日本食品標準成分表2015年版(七訂)参照

梅 生 梅干し 塩漬 1日の食事で必要な推奨量
男性30~49歳 女性30~49歳
食物繊維 2.5g 3.6g 20g以上 18g以上
カリウム 240mg 440mg 3000mg以上 2600mg以上
カルシウム 12mg 65mg 650mg 650mg
βカロテン 240μg 83μg 900μg 700μg
レチノール 20μg 7μg
ビタミンD 0 0 5.5μg 5.5μg
ビタミンE 3.3mg 0.3mg 6.5mg 6.0mg
ビタミンK 0 0 150μg 150μg
ビタミンB2 0.05mg 0.01mg 1.6mg 1.2mg
ビタミンB12 0 0 2.4μg 2.4μg
葉酸 8μg 1μg 240μg 240μg
ビタミンC 6mg 0 100mg 100mg

単位:μg(マイクログラム)とは、
1g=1000mg=1000000μg
1μg=0.001mgになります。

梅干しは塩分が多いのでとりすぎに注意が必要です。

 

保存方法

冷暗所で保存します。

青梅は購入したら新鮮なうちに早めに調理するのがベストです。

 

食べ合わせによる相乗効果

梅+氷砂糖:のどの渇き改善

梅+いわし:コレステロール値低下

 

生梅の有毒部分について

未熟な生梅には少量ですが有害な青酸化合物が含まれるので、必ず加工が必要になります。

生梅には、アミグダリンという有害成分が含まれていますが、梅干しになる段階でこの成分は失われ、代わりにベンズアルデヒドという香り成分に変化し、防腐作用を発揮します。

 

民間療法

乗り物酔いのときは、梅干しを口に含むと気分が少し楽になるといわれています。

昔は風邪の予防に、梅干しの果肉をほぐして熱々の番茶に入れて飲んでいました。

 

減塩梅干しと梅干しの比較

減塩梅干しは、梅干しを水洗いして塩分を抜き、調味液に漬けこみます。その為、梅干しに含まれているクエン酸が半分以下に減るかわりに、添加物や調味料が果肉に追加されます。

梅干しは、梅の果実を塩漬けにした梅漬けを干しただけのものになります。その為、クエン酸を豊富に含んでいます。

添加物には体に悪い成分もあるので、減塩梅干しよりかは、梅干しのほうを選びたいですね。

 

梅の歴史

奈良時代以前に遣唐使が中国から持ち帰った薬木がルーツだといわれています。

江戸時代に薬効の高い食べ物として重宝されました。

 

 

 

 

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